こいぶみ

今週のざんぷ読みました。
すいません、どうしても消化し切れそうにないのでこちらに書かせてください。
大変捏造ですごく自分に都合のいい解釈ですが、仙人はこれくらい綱手姐さんに残してあげてもよかったんじゃないかな。
ナルトは男前になりましたね。

 

 

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急な用事で、もうここを旅立たなくてはならなくなりました。
あなたにしたら迷惑はなはだしいことでしょう。
厄介者が減るからかえって億劫がないでしょうか。
私はもうすぐ、ここを発ちます。


それでもせめて、あなたにひとこと残したく、今筆をとっています。
このことのはを読んでいるとき、あなたはきっと笑っているのでしょう。
いえ、笑ってください。この愚か者と笑ってください。
決して泣かないでください。
ひとりの偉大な文学者がいなくなることにならまだしも、私なんぞのために、それはきっと美しすぎます。
あぁでも、私はあなたの泣き顔もすきでした。
あなたの笑顔はもっとすきでした。
あなたが、すきでした。


おくってくれるなら、あなたひとりだけがいい。
黒い着物を着て、少しだけ裾をはだけて。
この愚か者に花を投げてくれるのなら、黄色い花がいい。
あなたを想いながら、あなたを抱きながら、地に堕ちるならこんなに素敵なことがあるでしょうか。
あなたの艶やかな髪。
凛とした目じり。
ふっくらとした唇。
しなやかな体躯。

あなたのすべて。

私のものにならなかったから、今なおこんなにも崇高に想えるのでしょうか。
私のものにならないあなたは、なんて美しかったのでしょう。

もう、ここを発たねばなりません。
幾千のことばも、幾万の想いも、すべて持っていきます。
待っているだなんて言いません。
それでもひとつだけ、生涯あなたに呪いとしてこの言霊を置いていきます。
苦しんでください。
苦しんで苦しんで、そして忘れてください。
あなたがすきだったわたしを、忘れてください。

あなたの喪服姿がすきだった私を、どうか、忘れてください。

 

 

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ありがとうありがとう。おやすみなさい。